3Dプリンター

【3Dプリンター】ABSフィラメント条件出し!スライサー冷却ファン設定の影響度確認!!【QIDI TECH imates】

この記事の目的

皆さんこんにちは、ズーチーです!

今回はスライサー設定の冷却ファンについてです!

冷却ファン設定については、ある程度マージンがあるのか、
今までそこまでシビアに考えたことがなかったですが・・・

設定次第では

  • 設定が適切でないと層間の三密着が悪くモデルがスカスカになる
  • モデルが反る
  • モデルの根本形状が悪くなる

といった不具合が見られます。

そこで、冷却ファン設定によりモデルへどのような影響があるかを調査した結果をまとめて紹介します!!

今回はRedRapper製のABSフィラメントで検証していきます!!

基本設定は以下です!

○基本条件

  • フィラメント:RedRapper製ABSフィラメント
  • ノズル温度:260℃
  • ステージ温度:100℃
  • プリントスピード:50mm/sec

では、早速見ていきましょう!!

 ☆ちなみに私の使用しているプリンターは以下です!

 ☆プリンターについてはこちら↓

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①冷却ファンの層間密着性への影響

先ずはプリント中の層間密着性への影響です。

3D benchy モデルを途中でストップして、冷却ファンの違いでモデルがどのように変化するかを確認します。

↓プリントの任意レイヤーーでの停止方法はこちら!

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結果は以下です!

冷却ファン
スピード
先端後端
0%
20%
40%
60%
80%
100%

冷却ファンが0~20%と低速な場合、層への冷却が足りずに吐出したフィラメントが上側に反り上がってきてしまっています。

0%のものでは、そり過ぎてノズル部へ接触してしまい黒ずんでしまっていますね。

相関密着性を良くするためには、ある程度のファンスピードは必要なようです!

次に、イニシャルの冷却ファンスピードについてです!

ABSフィラメントは特にステージ密着性が良くないのでモデルが剥がれやすいという問題があります。

そのためできるだけ冷却ファンスピードを遅くしてステージとの密着を強める必要がありますが、果たしてイニシャル冷却はどの程度まで耐えられるのか・・・?見ていきます!

結果はこちら!!

全然ダメですね!!笑

イニシャルの冷却ファン設定を20%にしたとたん、まったく定着せずプリントできませんでした!

というわけで

○イニシャル冷却ファン設定は0%で確定ですね!!

②冷却ファンのモデル垂直性への影響

次にモデルの垂直性についてです!

XYZ Cube という定番モデルを用いてモデルの根元形状を確認していきます!

結果はこちら!

冷却ファンスピード出来栄え
20%
50%
100%

全ての条件で根元が若干凹んでいますが、冷却ファン設定によらず出来栄えはほぼ同じに見えます!

では、もっと大面積なモデルでも確認してみます!

以前から何度か使用している12mm□の枠状モデルを使用して評価してみます。
(過去にお茶碗の仕切り用に作ったものです笑)

接地面積は大きくないですが、長尺の為中々に反ります!

結果はこちら!

冷却ファンスピード出来栄え
20%
50%
100%

冷却が強いと根本が広がり(エレファントフット)、冷却が弱いと根本が凹んでいますね。

根本のサイズ感はスライサーの Initial Layer Horizontal Expansion の設定で微調整できますが、設定なしで行う場合は

○冷却ファン50%程度がよさそうですね!

③冷却ファンのサイズ感への影響

最後にサイズ感全体にどういった影響があるかを確認していきます!

検証にはLEGO型モデルを使用します!

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純正のLEGOって精度がとても良くできているので、純正のブロックと出力したモデルを機組み合わせることで

感覚的にサイズ感を確認することができます。(固かったり、ゆるかったり・・・)

今回はサポート設定を Line / 30% として、冷却ファンを振って確認してみます!

結果はこちら!!

冷却ファンスピード
20%
50%
100%

上述の通り根本の変化はありますが、純正LEGOとのハマり方は大きく変わらず、

○冷却ファンのサイズ感全体への影響は小さいことがわかりました!

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は冷却ファン設定のモデル出来栄への影響度についてまとてみました!

結果として冷却ファンの設定は、

  • プリント中の冷却が弱い(0~20%)と層間密着性が悪く層が上反りしてしまう
  • イニシャルファン設定は0%でないとモデルが剥がれるリスクが大きい
  • モデル根本の垂直性への影響度が大きい(50%前後がベター)
  • サイズ感全体への影響は小さい

ということがわかりました。

なんとなく感覚的に設定していましたが、使用するモデルやフィラメントによって微調整すればより安定したプリントができそうですね!

今回行った検証は各モデル共に~30minとそこまで出力に時間がかからないので、フィラメントの種類毎に一度は確認してみると良いかもしれまん!

3Dプリンター初心者の方々の参考になれば幸いです!ではまた!!