この記事の目的
みなさんこんにちは、ズーチーです!
3Dプリントしていると、常に糸引き問題がついてまわりますよね・・・
そこで今回は糸引き対策を検証する為に敢えて糸引きの起こりやすいモデルを作成してみました!
糸引きは、ノズルの移動方法を変えて中空部分を避けるような移動とすることである程度目立たなくすることはできますが・・・
それでも構造物と構造物が離れているモデルではどうしても糸引きは生じてしまいます。
ただ、糸引きはノズル温度やリトラクションといったパラメータを最適化することで改善することができます!
普段使う3D Benchey等のベンチマークモデルでは糸引きに関してあまり感度がないので
今回は柱状のモデルを並べてより糸引き感度の高いモデルを作成してみました!
柱を並べる際も、Fusion360の “矩形上パターン” 機能を使えば超簡単に作成できます!
それでは、今回は糸引き検証用の柱モデルの作成方法を紹介します!
☆ちなみに私の使用しているプリンターとフィラメントは以下です!
※PEIシート使ってない方はマジでおすすめなので是非試してみてください!!
☆プリンターについてはこちら↓
①CAD作成
私はFusion360という定番のフリーソフトでCAD作成していますので、そちらの画面で説明していきます!!
先に完成形です!今回はこんな形のパーツを作っていきますよ!!
では早速CADを描いていきます!
まず以下のような寸法で直径2.2mmの円をスケッチを作成します!
次に構築 → オフセット平面 を選択して先ほどスケッチした円から40mm離した位置に平面を作成します!
次に 今作成したオフセット平面を選択して直径0.8mmの円をスケッチします!
作成 → ロフト で二つの円スケッチを選択すれば、メインの柱の完成です!
次に、大きい方の円と同じ平面に以下の寸法でスケッチを描きます!
(直径2.2mm円のスケッチ時に一緒に描いても良いですが、説明の都合上スケッチ分けています!)
ここから、“矩形状パターン” を使っていきます!!
ソリッド → 作成 → 矩形状パターン を選択して、オブジェクトに先ほど作成した柱ボディを、方向に先ほどスケッチした25.6mmの四角の辺を2つを指定します!
図のように出てきた矢印部分をスライドさせると距離を入力する部分が出てきます!
ここで X/Y方向それぞれの向きに 25.6mm と入力し 数量を3 とすると・・・
以下のように等間隔なボディが9つ出来上がります!!
いや〜、矩形状パターンほんと気持ちいいですよね!かなり好きです!笑
最後に柱の底側の正方形スケッチ全体を選択して1.0mm押し出して土台を作れば・・・
完成です!!!
“矩形状パターン”コマンドを使うと複数のパスに沿って等間隔の連続パターンが超簡単に作成できます!
応用が効く超便利機能なのでどんどん活用していきたいですね!!
ではプリントしていきましょう!!
②プリント
今回は ABSフィラメント でプリントしていきます!!
プリント条件は以下です!!
○プリント条件
- 3Dプリンター:QIDI Tech imate-S
- フィラメント:Pxmalion製ABSフィラメント
- ノズル温度:240℃
- ステージ温度:90℃
- 冷却ファンスピード:60% (イニシャル0%)
- 積層ピッチ:0.2mm
- プリントスピード:50mm/sec
出来上がりはこんな感じです!!!
普通に物作っていると糸引きがほとんど気にならない条件でプリントしましたが、
見事(?)にめっちゃ糸引きしてますね!
結果はよくないのですが、検証用モデルとしては感度よく糸引きが見れていて実用性は問題なさそうですね!
大成功です!!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はFusion360の矩形状パターンコマンドを用いて糸引き検証用の3Dモデルを作成してみました!!
繰り返しパターンは一つ一つ切り取ったりすると時間がかかりますが、
矩形状パターンコマンドなら一撃で作成できてしまいましたね!
複数の方向にも一括で繰り返しパターン作成が可能なのでとても便利です!!
こういったコマンドを活用していくとCADを描くのも超簡単になってきます!!
色々な機能を使いこなしていくとより効率よくものづくりが進みますね!
Fusion360はまだまだ使っていない機能も多くて学べば学ぶほど面白いです!!
これからも色々な機能を使ってみて、紹介していきたいと思います!
何か3Dプリントネタお探しの方の参考になればうれしいです!ではまた!!