この記事の目的
みなさんこんにちは、ズーチーです!
今回は3Dプリンターの冷却ファンノズル改造について、第2弾です!
前回の記事はこちら↓
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0325-320x180.jpg)
私が使っている3Dプリンターはqidi tech社のi matesという機種なのですが
冷却ファンは以下のように片側から一方向にのみ風があたる構造となっています!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0378-1024x683.jpg)
(ノズル周り汚すぎる・・・笑)
他のプリンターも大体このようになっていそうなのですが・・・
冷却性能という意味ではもっと満遍なく風が当たった方が良いのでは?
という純粋な疑問が湧き上がってきます・・・
実際に十字のモデルをプリントしたりする場合
風が当たる側はしっかりと矩形になっていますが、風の当たらない側は綺麗な角が出ていないことがあるんですよね・・・
こういった現象は冷却ファンの当たる位置によるものじゃないかな〜と推測し
冷却ファンノズルを改造してみることにします!!
前回は純正冷却ファンノズルを複製することでファンとの接続ノズル部のモデル化を行ったので
今回はいよいよ4方向から風が出るようなノズル先を作成してみたいと思います!
最終的にはこんな感じのノズルを作りましたよ!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.23.03-1024x734.jpg)
では、作り方を紹介していきます!!
☆ちなみに私の使用しているフィラメントは以下です!
※PEIシート使ってない方はマジでおすすめなので是非試してみてください!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2022/05/IMG_5832-320x180.jpg)
☆プリンターについてはこちら↓
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2021/06/FFFA5706-0CF0-4839-804D-A9B753F513E1-320x180.jpeg)
①現状の冷却ファンノズル確認
では実際の冷却ファンノズルを確認していきます!
qidi tech i matesの冷却ファンを取り外すとこんな感じです!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0255-1024x894.jpg)
上側のダクトがファンと接続されて、ノズルに空気が当たるような構造になっています!
ダクトの形状はそのまま使用したうえで
先っちょのノズル部分に変更を加えていきます!!
②CAD作成
では早速CADを書いていきます!!
私が使用しているのはFusion360です!!
初心者の方はとりあえずこの書籍一通りやれば使えるようになるのでオススメです!!
ファンと繋がるダクト部分の作成までは前回の記事を参考にしてください!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-07-11.16.06-1024x757.jpg)
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0325-320x180.jpg)
こいつにノズル先を付け足していきますよ〜♪
まず、一番底となる面に以下寸法でスケッチを描いていきます!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.25.53-1024x776.jpg)
次に、先ほど描いたスケッチと直交する面に平面を作り
以下の寸法でスケッチを描きます!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.29.49-1024x747.jpg)
今描いたスケッチの右側の穴あきの長方形部分を選択した上でロフトを選択し
パスに直交している30mmの正方形を選択します!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.32.00-1024x601.jpg)
これでノズル先ののベースができました!
断面はこんな感じです!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.35.26-1024x686.jpg)
ちゃんと穴開いてますねー♪
ではこれらを繋いでいきます!
事前にスケッチしてあった以下部分を5.6mm押し出します!
ここで、操作は新規ボディとしておきます!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.36.57-1024x707.jpg)
合わせて、モデル下側の三角エリアも18.9mm押し出しておきます!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.38.29-1024x747.jpg)
次に断面解析でノズル先の空洞を表示した上で、空洞のノズル先側の平面に以下スケッチを描きます!
(断面解析でなくてもオフセット平面で指定するのがセオリーかもしれませんが・・・)
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.40.30-1024x676.jpg)
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.41.08-1024x637.jpg)
今作成したスケッチと接続ダクトからの開口部分を選択してロフトで切り取ります!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-5.07.00-1024x613.jpg)
断面はこんな感じです!接続ダクトとノズル先が繋がりました♪
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-5.08.55-1024x717.png)
最後に吹出口を作っていきます!
ノズル部の底側に以下寸法でスケッチして2mmほど切り取れば・・・
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-5.10.43-1024x768.jpg)
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-5.12.40-1024x718.jpg)
完成です!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-4.23.03-1024x734.jpg)
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/SS-2023-01-10-5.14.59-1024x732.jpg)
断面見てもちゃんと穴開いてますね!
風が弱ければ一番ダクトに近い穴からばかり風が出て意味なさそうですが・・・笑
何はともあれ出来上がったのでプリントしていきましょう!!
③プリント
ではプリントしていきます!!!
今回のプリント条件は以下です!!
プリント設定
- フィラメント:Kexcelled ABS
- ステージ温度:90℃
- ノズル温度:240℃
- プリントスピード:60mm/sec
- 冷却ファンスピード:50%(initialファンスピード 0%)
中身空洞ですがこの程度の中空なら問題ないと判断して
サポートはビルドプレートとの直接繋がる部分のみとしました!
出来栄えはこんな感じです!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/8AE3D853-C701-4EF6-A946-4BCF0EE5E141-1024x683.jpeg)
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/57987410-6134-4E41-97CB-6878D5F583A5-1024x683.jpeg)
うん、まぁ穴は空いてそうです!!
これを取り付けると・・・こんな感じです!!
![](https://jinsei-diy.com/wp-content/uploads/2023/01/D17C9E5A-7C14-4EAD-854E-E571147AC329-1024x683.jpeg)
ちょっと高温部に近いのでどうなるか微妙ですが
一応しっかりとノズルを囲めていますね!
成功です!!
さて、肝心のプリント精度ですが・・・
結果は残念ながら特に変わりませんでした・・・
とはいえどちらも悪い訳ではないので、風向きに敏感なモデルに出会ったらまた違いが出るか試してみようと思います!!!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は3Dプリンターの冷却ファンノズルを作成してみました!
最終的に4方向から風が出るようなノズルを作ることが出来ました!
結果として、想定した構造のものを作ることは出来ましたが・・・
プリント精度への大きな変化は見られませんでした!
そこは残念ですが、パーツを複製する良い練習になりました!
これからも意味がありそうなこともなさそうなことも(笑)
どんどんトライしていこうと思います!
3Dプリンター初心者の方の参考になれば幸いです!ではまた!!