この記事の目的
みなさんこんにちは、ズーチーです。
今回はスライサー設定についてです。
QIDI Printの設定を色々試していたところ、“Enable Ironing” という設定を知りました。
文字通り表面にアイロンかけて綺麗にする、というパラメータで結構モデルが滑らかになります!
一方で良かれと思って使用していたら思わぬ落とし穴もあったので・・・
今回は “Enable Ironing” 設定を使ってみてわかったことを紹介していきます!
☆ちなみに私の使用しているプリンターとフィラメントは以下です!
☆プリンターについてはこちら↓
①設定
まずはパラメータの詳細からです!
設定はAdditions項目の中にあり、7つのパラメータがあります!
※表示されない場合はPreferences→Parameter visibilyty から必要なパラメータにチェックしてください
それぞれのパラメータを紹介していきます!
Enable Ironing:アイロン有効
微量の材料のみを吐出して、再度上部表面を動きます。
これにより丈夫のプラスティックが溶かされ、よりスムースな表面になります。
ノズルチャンバーには高い圧力が保たれるため、表面上のしわが材料で埋められます。
Iron Only Highest layer:最上層のみアイロン
メッシュの最後のレイヤーでのみアイロンをかけます。
下層にて滑らかな表面仕上げを必要としない場合、時間を節約します。
Ironing Pattern:アイロンパターン
アイロンのパターン。選択肢は 同心円 or ジグザグ。
Ironing Line Spacing:アイロン幅のスペース
アイロンライン同士の距離
Ironing flow:アイロンフロー
アイロン時にノズルから出しておくフィラメントの量。
多少出しておくと裂け目を綺麗にします。ただ出し過ぎると吐出過多になり、端が荒れます。
Ironing Insert:アイロンインセット
モデルの端からの距離。端までアイロンをすると、端が荒れる場合があります。
Ironing Speed:アイロン速度
上部表面通過時の速度。
ひとまず細かなパラメータは置いておいて、Enable Ironing の設定にチェック を入れることでアイロン設定が有効になります。
早速使ってみます!
②アイロン設定検証:XYZ Cube
アイロン設定をOnにしてXYZ Cubeをプリントしてみます!
アイロンかけるとめっちゃなめらか!!!
思った以上に明確に違いが出ていますね!
これは綺麗さを求めるモデルの場合、かなり役に立ちそうです!
他のモデルも試していきます!
③アイロン設定検証:3D Benchey
次に3D Bencheyで試していきます!
こちらは良いことばかりではなく・・・思わぬ落とし穴もありました!
まずは甲板部分です!
甲板部分のフィラメント跡がかなり滑らかになっていることがわかります!
最表面のみアイロンの設定をオフにしていると、最終レイヤー以外でも甲板のような下層でも最表面となるような部分も滑らかにしてくれるのですね!
次に煙突部分です!
今度はアイロン有りのものでは、煙突の根本が細くなってしまっています。
実はアイロン設定したまま新しいフィラメントを試していたので、この細りはフィラメント起因と思ってかなり苦戦しました・・・笑
温度やファンやプリントスピード何を変えても改善せず困っていたところ・・・アイロン設定のせいでした。
アイロン自体は、層が滑らかになってとっても見栄え的に良いのですが、そのアイロン処理は層と層の間に追加で行われることになります。
つまり、ある層をプリントしてから、次の層が積層されるまでにアイロン処理分の時間が空いてしまいます!
アイロン面積が広い場合、この空き時間で層の冷却が進んでしまい、次の層のノリが悪くなってしまうのかな?と推測しています。
ちなみに、”最表面のみアイロン” の設定にすればこの細りは解消されますが・・・3D Bencheyで最表面っていうと煙突のてっぺんだけなので、全然意味ないですね。笑
アイロン設定は、なんでもかんでも入れれば良いというわけではなさそうです!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はスライサーパラメータのアイロン設定を使用してみました!
設定することで、モデル表面がとっても滑らかで綺麗になります!!
XYZ Cubeのような単純なモデルには非常に有効ですが、一方で複雑なモデルではメリットを享受する為には色々と注意が必要なようです。
上手く使えることができればものづくりの出来栄えがかなり向上しそうです!
適材適所で設定を使い分けていければと思います!!
3Dプリンター初心者の方々の参考になればうれしいです!ではまた!!